
ライター業をメインに、ときどき編集業もしているたけなわアヤコです。が、記事をチェックしていると、びっくりするぐらい基本を理解していないライターさんが多いのが現実……。
そこで、編集目線で見た構成の基本を何本かの記事に分けて解説していきますが、その第1回目となる今回は、記事の一番冒頭にくる「導入文」を「魅力的にする方法」をお届けします。
これを読めば、「読者の直帰率を下げることができ、結果として成果に繋がりやすくなる」でしょう。
※直帰とは……ページを開いても、特に興味が持てずにすぐに閉じてしまうこと。
基本的な構成のつくり
はじめに、構成全体の流れを把握しておきましょう。
- 導入
- 本文
- まとめ
このような流れというのは、多くのサイトで目にすることもあり、感覚的に理解している人も多いかもしれません。
しかし、いざ実際に構成を作るとなると、素人が陥りやすいミスがいくつかあるため、ここからは具体例を挙げながら解説していきたいと思います。
よくあるNG例|何が書かれているのかを羅列した導入
導入でやってしまいがちなミスは、「その記事に何が書かれているかを羅列してしまう」ということ。
具体例を挙げるとこんな感じですが、どうでしょう?この導入を読んで、「この記事を今すぐ読まなきゃ!」とは思えるでしょうか?
……思えないですよね。しかし、記事を書く上で、導入はとても大切。
なぜなら、多くの読者は、まず導入をザッと読んで、そこで興味を惹かれなければすぐにページバック、サイトを離脱してしまう傾向にあるためです。
惹きの強い導入を作るためには「ペルソナ設定」が肝心
以上のことから、導入は「いかに読者の心を惹きつけるか」がポイントとなりますが、その際には「ペルソナ設定」を活用するのが手っ取り早いでしょう。
ペルソナ設定というのは、記事を書く際にキーワードを決めたなら、そのキーワードで検索するであろう人物のことを詳細に設定すること。
たとえばこの記事であれば、
- ブログで稼いでみようとしている20代男性
- 自分でいろいろと調べてはみるものの、いまいち読者がつかない、アクセス数が伸びないと悩んでいる
- 自分の記事の構成に違和感を覚えている
- 構成について学んだことはなく、基礎的な知識がない、見よう見まねでブログを運営している
- 基礎を会社や書籍から学ぶよりも検索を優先=なるべく手っ取り早く上手な構成の作り方を知りたい⇒早く稼げるようになりたい
といったところでしょうか。
このペルソナ設定から分かることは、表面上の目的は「上手な構成の作り方を知りたい」であり、深層での目的は「早く稼げるようになりたい」といったもの。
このペルソナの目的(特に深層的な目的)を満たすことができる記事ですよ、ということをより具体的に書くことができた導入ほど、人を惹きつけることができます。
ペルソナの具体的な設定方法
- キーワードでグーグル検索して上位サイトをチェック
- キーワードで知恵袋検索してリアルな悩みをチェック
- 情報を元にペルソナを設定
ペルソナの設定方法として、まずは書きたいキーワードを決めたら、そのキーワードで検索をかけ、上位にどのようなサイトがあるかをチェックしてみましょう。
最低でも上位10サイト、できれば30サイトぐらいに目を通し、どんな情報がまとめられているかをチェックすることで、需要の傾向を探ることができます。
次に、知恵袋サイトでも同じくキーワードで検索をかけてみましょう。ここではより具体的にユーザーが知りたいと思っている情報を知ることができます。
そうして集めた情報を元に、「性別・年齢・職業・キーワードで検索をかけるまでの経緯・性格」を想定して埋めていきます。
また、可能であればそのキーワードに関係する情報も想定して埋めていきましょう。(アフィリエイト商品を売りたいのであれば、ペルソナの収入を設定。美容情報であれば、肌質を設定など。)
Q.読者への呼びかけは皆さん?あなた?
少し前にブロガー間で話題になったのですが、記事上で読者に呼びかける場合はどんな呼称が良いのか。
どうやら多くのブロガーは「皆さん」派が多いようなのですが、私は断然「あなた」を推します。
なぜなら、記事を読んでいる人は基本的に一人であると考えられますし、ここまでお話したペルソナ設定にも通じるように、誰か一人を想定して書いた記事のほうが、かえって大勢にウケるためです。
たとえば、歌を聴いていて、「この歌はまるで自分のことを歌っているみたいだ」と感じたことがあなたにもないでしょうか?
そして、そう感じた歌は思い入れが深くなるものではないでしょうか?
記事でも同じことが言えます。「自分のことが書かれている」「自分のために書かれた記事のようだ」と、感じるようなものに人は魅力を感じるのです。
ペルソナ設定の恩恵は大きい
ペルソナ設定は一見面倒くさく感じられるかもしれません。
しかし、記事を書いて成果を挙げたいのであれば、読んでもらわないことには始まりません。「読んでもらう=離脱率を下げる」ためにも、導入をより具体的かつ魅力的にできるペルソナ設定は重要なのです。
また、いざ具体的な人物像を想像しながら記事を書いてみると、「普段よりもサクサクと記事が書ける」「より濃い記事が書ける」「蛇足が減る」といったことを実感できるはず。
まずは一度、ペルソナをしっかり設定した上で記事を書いてみて、その恩恵を存分に味わってみてはいかがでしょうか。