
こんにちは。実は、バツイチで、数年前までは9つ&ひと回りしか歳の離れていない息子2人を育てていたたけなわです。
息子たちにはじめて出会ったのは、彼らがまだ小学校3年生と1年生の頃。私は18のときでした。
そのため、私は本当に子育てで大変だと言われる乳幼児期には関わっていません。
血の繋がらない、深く関わっていたのは約9年。
そんなちょっと変わった関係ですが、だからこそ見えてきた。そして、多くの人に伝えたい「親と子のあり方」について、今回はお話していきたいと思います。
目次
「安全基地」とは?
あなたは、「安全基地」という言葉を耳にしたことがありますか?安全基地とは、心理学用語で親と子の間に作られる大切な関係性のことを指します。
安全基地は、その名前の通り、「子どもにとって、手放しで安全だと感じられるところ」。ひいては、「何があっても帰ることのできる場所がある」という心の拠り所です。
安全基地のある子どもはありのままの自分に自信を持つことができる
安全基地がしっかりと形成された親子関係の中で過ごした子どもは、自尊心がしっかりと育ち、ときに驚くほどに自信が垣間見えます。
そのため、イヤなことはイヤとハッキリ言えますし、ちょっとしたことではくじけません。
一方、安全基地を持たない子どもは、自尊心が育ちにくく、傷つくことを極端に恐れるようになりがちです。
そのため、人によっては病的なほど失敗を恐れたり、ちょっとした失敗でも、「もう、自分はダメだ」「死にたい」と強い衝撃を受けてしまいます。
この記事を読んでいるあなたも、もしかすると後者に自覚があるかもしれません。
実際、周りを見ていても安全基地を持たないままに大人になってしまった人はとても多いように感じます。
つまり、よほど上手いこと事が運ばない限りは、「親がしっかりと意識しないことには、安全基地を形成することは難しいのではないか」、そう私は思います。
勉強ができるよりも、空気が読めるよりも、安全基地があることは生きていく力になる
親になると、子どものためを思って、ついつい口うるさくなってしまうものですよね。
勉強しなさい、片付けなさい、そんなことはしたらだめだ、こうしろ。
確かに、それらができないと困る日がくるかもしれません。
でも、どんなに勉強ができる子でも、運動ができる子でも、空気が読める子でも、困ることは絶対にあります。
そして、そんな困ったときでも前向きでいられる、困っている自分すらも愛することができる。
そんな力こそが、このストレスまみれの社会を楽しく生きていくための基盤となるのではないでしょうか。
その力を、基盤を作ってくれるのが「安全基地」なんです。
いっぱい抱きしめて、いっぱい会話をしてください
親が子どもの安全基地となるために必要なことは、ただ、これだけです。
ただ、これだけが、なかなかできていない家庭が多いのが、現実です。
叱るときももちろんあります。
でも、そのときはただ言葉をぶつけるのではなく、「なぜそうしたのか」を子どもに話してもらい、それに「共感」し、「なぜそうしてはいけないのか」を会話してください。
親だって、未熟です。失敗することはあります。
「ああ、気分のままに怒りをぶつけてしまった」なんてことがあれば、しっかり謝りましょう。
子どもは、一番身近な他人です。
伝えなくては、分かり合えません。
家族だから、子どもだから、なんて、ただ血が繋がっているというだけの関係に甘えず、最善を尽くしてください。
「ほかの誰でもない、ただのあなたが素敵なんです」
「たとえ失敗したって、何もできなくても、私はあなたをいつだって変わらず愛しています」
そんな風に、子どもの存在そのものに付加価値をつけてあげられる安全基地を作りましょう。
こぼれ話
以前、3人の娘さんを女手ひとつで育て上げたお母さんとお話したときのこと。
そのお母さんは、上の子2人はかなり厳しく育てて、末っ子に関しては、年齢が大分離れていたこともあり、とにかく「○○は可愛い」「すごい」「えらい」と褒めて褒めて育てたそうです。
すると、お母さん曰く、「末っ子は本当に芯がしっかりしてる!」「謎の自信にも満ち溢れている笑」とのこと。
そして、「子育てはあれこれ口出すよりも、しっかり愛情注ぐことが何よりも大事だったのね。3人目で気づいたわ」と笑ってらっしゃいました。